子宮頸がん→不妊治療(体外受精)へ

32歳 子宮頸癌の高度異形成で円錐切除の手術。2017年〜不妊治療でいきなり体外受精!

2◆養子縁組と里親と矛盾

私の育った家庭環境と、周りの環境と。養子縁組とか里親という制度は知っていたし周りにもいた。アメリカと中国の友人と仲が良かったせいもあるのか、外国ではわりと当たり前なんだなぁって印象も持っていた。

 

うちは父が養子だった。実際、父は実父の顔を知らない。そんな父は口癖のように、『人は血ではなく環境で形成される!』

 

テレビを見て、養子の子が『育ての両親は、実の両親ではない』と分かりグレるシーンを見ては…育ての両親に感謝してこそ、グレるのはおかしい!と言っていた。

 

そんなすりこみのせいか(笑)子供を育てるという事に関して、私が産もうが生まなかろうがどっちでも良いと思っていた。しかしながら、貧乏なうちの家庭で育てるのに養子縁組の子では可哀想か。他にもっと裕福で幸せな家庭に行けた方が良いのではないか。実子なら仕方ないと思ってもらえるか。なんて考えている段階でどこか区別しているような気もする。

 

友人のチャイニーズガールが日本で働く外資企業は養子縁組のサポートもしているようで、本当にその気持ちがあるなら探してみるよと。彼女の兄弟や親戚周りも養子がいるせいか、「子供は愛情が一杯で育てれば良いと思う。世の中にはお金が沢山あっても幸せでない人がいますし。」と言っていた。このメッセージのやりとりをしたのは前回全滅で落ち込んでいた時。他にも「子供は親の背中を見て成長しますし。あげられるものはあげる、あげられない物は自分で努力する。」「きっとsasaの所に良い子がやってくる。」と、彼女らしいメッセージをくれた。私はすぐ悩んで頭がグチャグチャするんだけど、そんな時いつも彼女は極論をズバッと言ってくれて助けられた事がよくあったな。

 

 

そういえばオット君方の姪っ子を養子になんて話もあったな。今彼女は新しい家族ができたし。ちょっとキツイ環境だったから、これから本当の事を知っていく時にどこまで耐えられるか。もし辛すぎる時に、お姑さんやオット君よりは遠い存在の私が、君は生まれてから今まで本当に愛されて育ってきたと言うのを伝えたいと思っている。実際あまり悲観はしていないけど。親は親だし、血が繋がっていても、彼女は彼女。親と同じ道を辿る訳ではない。姪っ子は本当に良い子。もっとワガママでも良いんだぞと2歳の彼女を見て思ったいた。お姑さんとオット君と私で彼女が4歳で一緒にドイツへ行った時も、無理な事もきちんと話せば理解してくれた。子供だからと嘘は通じないと思ったし、彼女や幼い子にその場限りの嘘をつく事はしないと決めた。

 

話がそれたが…養子でも良いと思っていたはずなのに私は今、子供を授かるために体外受精をしている。色々と矛盾を感じる。養子で良いと思いながら、本当は実子を求めているんだろうか。できれば実子が欲しいんだろうか。そうなのかな。オット君の子供が欲しいと思っているのは本当だ。

 

あんなに子供が苦手だったのに。自分が良い母親になれるとは思ってなかったし。家族ってどういう風なのが当たり前なのかもよく分からなかったし。それでもできるだけ良い母親になりたいなと思っているし。オット君と家族になれて幸せを感じられたし、できたらそこに子供がいたら嬉しいなと思っている。

 

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オット君も養子には賛成。お姑さんはきっと嫌がるだろうけど(^^;) やっぱり長男の孫が見たいんだよね。そして男の子を望んでいる。

 

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体外受精で妊娠継続する為に、それなりの胚盤胞の数が欲しい。でも2人目は難しいと思うから…凍結して破棄されるのは可哀想なので多すぎるのもどうかと考えてしまう。できれば受精卵を全て使い切って無事に出産したい。

 

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あれっ、養子の話はどうなったんだ。

 

実は心の中では、養子縁組でなくとも里親も気になる。私が幼い頃の悲しかった記憶とか、言って欲しかった言葉とか行動とか覚えているから。小さい子にはできるだけトラウマのような事を抱えてほしくない。君達には未来があるんだぞ。大丈夫大丈夫!自己肯定力を高めて自分に自信を持って明るく生きて欲しい!そんな手助けがしたいなと実は思っていたりする。

 

 子供嫌いで人と関わるのも苦手。20代後半でオット君と出会うまでは本当に…生きるのは辛いことばっかりだよ、生まれてきて幸せなことより辛いことの方が多いんじゃないかと悲観していたのに変わるものですね